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●「ふたたびのビジュアルアーツ」
その昔、東京ビジュアルアーツにて某自主映画のオーディションを受けたことがある。
所属学生三人が作った小さな制作団体の作品で、自分の記憶に間違いがなければ、それは彼らの手がける三作目の作品だったはずだ。それまでの二作はさぐりさぐりで作っているような状況だったが、いろいろ分かってきたことがあるので今作は劇場での公開(たしかトリウッド)を視野に入れて作りたい・・・みたいなことを興奮気味に話ていたのを覚えている。
オーディションを受けたのは初夏くらいだったか?
すぐに良い返事をもらえたのだが、その後は長期間音沙汰無し。
やっと年末くらいに返事がきたかと思うと、そこには「メンバー二人が就職活動をすることになったので撮影ができなくなりました。申し訳ありませんが今回の話は無かったことにしてください」というような信じられない内容が記されていたw
呆れるやら憤慨するやら。でもまあ就職ならしょうがない。事情を承諾した旨をつづったメールを返信して、その話はそれで終わった。
そして時はめぐり、24日の夕方にふたたびビジュアルアーツにてオーディションに参加。市ヶ谷の駅に降り立った時、上記の事を思い出して「アレ何年前のことだったかな?」と記憶をたぐったら20年以上前のことだと気がついて愕然とした。
久しぶりに見たビジュアルアーツの校舎はずいぶんモダンになった気がする。定かではないけど、たぶんここ20年くらいで新築したんじゃないかな?
待ち構えていた学生は、みな20代。目の前の冴えない眼鏡のオッサンが自分たちに生まれる前に今いる同じ場所で同じようにオーディションを受けてたなんて知ったらどう思うだろう?そう考えると無性に可笑しかった。
今から20年後。自分は70歳の一歩手前になっている。事故や大病といったイレギュラーなことがない限りは、まあ生きているだろう。
たぶん・・・同じようなことをしてるんだろうな。きっとその時代の若者たちの前で"20年前"と"40年前"のことを思い出してニヤニヤ笑ってるんじゃないだろうか?
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