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●「彼女」
思い出す
愛らしい彼女のことを
誰もが賞賛した
その仕草と笑顔のことを
けれど今は誰も彼女の事を語らない
彼女を知る者たちは
空々しく過去を振り返るが
彼女のいた場所には
ただ影が落ちているだけ
誰よりも彼女を愛した者のことを気遣って
誰も彼女の思い出を語らない
今も彼女は生きている
昔日と変わらぬままに
こうして夜のひとときに
私が彼女を思い出すのなら
陰ることのない太陽の下で
彼女もまた思い出すのだろうか?
老いやつれ従僕と化した
私と私の仲間達のことを?
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