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●「やらない理由」

最近、年下の役者さんから「舞台っぽいですよね」言われた。良くも悪くも目立つ外見のせいなんだろうな。

で、その言葉の後に「いままで舞台とかやられたんですか?」的な問いかけがつづいたので、「舞台はやったことないんですよ」と正直に答えると、「えー!?そうなんですか!?」と驚かれてしまった。

やっぱり年齢的に1~2回くらい経験したことあるとおもわれてるんだろう。

ぜんぜんやったことないんですよ。舞台は。

人間関係の希薄なんでチケットノルマシステムは超難問とか、中年フリーターの自分にとって稽古等で事前にまとまった時間を確保しなければいけないのは至難のワザだとか、いろいろあるのですが、いちばんの理由は劇団という集団の中に取り込まれることに対する恐怖というものがある。

これ劇団というものに限った話じゃなくて、日本人ってグループつくると、その中で変なヒエラルキーを成立させて下の人間が上の人間にモノを言えない空気みたいなの作っちゃうでしょ?

本当に嫌なんです。わずかでもそういうのに組み込まれるのが。

※ ※ ※

ある邦画作品があります。あえてタイトルは明記しませんが、太平洋戦争末期の出来事を扱っていて、ここ数年で再評価されつつある作品だったりします。

実はその出演者とFacebookで友達になってるのですが、そのひとはfacebookやブログ等で、その作品を紹介するたびに"日露戦争の物語です"と紹介しているのだ。

んー・・・。

30年以上前の作品で勘違いされてるのか?あるいは超独自の解釈で作品を捉えているのか?
ただ昨今、上映されることが頻繁にあるようなので、くどいようですが太平洋末期の物語を"日露戦争時代の物語"と紹介するのは(その作品を未見でこれから観ようしてる人が、その紹介文を見たらと思うと)やはり絶対に不適切だと思う。

しかも一度だけじゃなくて、その邦画のタイトルと日露戦争というキーワードを並べて検索にかけると、その人のブログ記事が数個引っかかるのだ。数年前から上映の機会があるたびに同じ紹介をしてるんだよね。

この人、芸能プロダクションの代表だし劇団も運営してたりするのですよ。とうぜん若い俳優さんやブレーンのようなポジションの人が周りにいるとおもうのだけど、そういう人たちは意見したりしないのかな?

ちなみに、その劇団では幕末をテーマにした作品の公演などもしてるのだが、代表がこんなこと言ってたら「時代考証とか大丈夫?」と心配になってしまう。

まあ、意見とかしないんだろうな。上に書いたように、やはりモノを言えない空気みたいなものが存在しているのだと思う。

※ ※ ※

極端なサンプルなのかもしれないけど、以上が舞台から距離を置いてる理由としての身近な一例です。でも、ものを言えない変な空気という面では、だいたいこんな感じなんじゃないのかな?

冒頭の役者さんにも同じことを話したのですが「うちは全然違いますよーw」と笑って否定され、なおかつその後に「舞台やりませんか?」と具体的な誘いまで受けてしまった。

全然違うなどと言われても信用できんな。というわけで丁重に断りました。

実は最近、舞台に誘われることがちょいちょいあるのですよ。以前に比べて人間関係が濃密になってきたせいかな?
けっこう具体的な話とかをされることもあるので、社交辞令というわけでもないんだろうと思う。

そういうのも、やっぱり全部断ってます。

やっぱり好きなことやりながら最低限カッコ良く生きようと思ったら、孤独な状況はさけられないのだ。

というわけで私はスポットライトの当たった舞台とは無縁の孤独な道を歩みます。どうかほっといてください(T_T)。

あ、でも観劇はOKなんで、公演とかあったらお誘いください。時間の許す限り観にいきますよ♪






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